Product Note in detail: Youtube/プレイリスト
Product開発の初期段階では全ての機能を一人のPdMが(スタートアップであればCEOが)見ることが多いですが、実際世の中に存在するPdMのJobとしてはユーザーが見るProduct全体というよりも、親となるProductの下に存在する個別の機能群ごとにPdMが立つケースがほとんどです。そのためProduct in detailとして一部の機能を取り上げて課題や改善点を取り上げていくことにします。
機能群としてのProductを管理する際に大切なことは、当たり前ですが部分最適に陥らないように細心の注意を払うことです。親Productを管理する際はユーザーやカスタマーの定義、UX全体を見直していくことが頻繁に行われれるのですが、機能群としてのProductはどうしても既存Userの行動データベースの改善に留まりがちな傾向があります。Growth Hack的なProduct改善に終始せず、常に自分達が解決しているのは意味のあるPainなのかどうかを考え続けることが重要です。
今回第一例として取り上げるのはYoutubeのプレイリストです。
Productの特徴
Youtubeのプレイリストは複数の動画をテーマ毎にまとめる機能です。例えば好きな音楽やスポーツのジャンルとか、特定の個人に関する動画をまとめるなど色々な使い方ができます。Youtubeがメジャーな存在になりTVからユーザーの視聴時間を奪っていくにつれ、「興味がある動画だけを続けて観たい」というニーズが高まって生まれた機能と言えます。これは配信者が設計するチャンネルと対になるような概念で、視聴者側がコンテンツの編集権を持つという意味でYoutubeにとって非常に重要な機能です。
主要機能一覧
- 動画をListに保存(追加)する
- 並び順を変更できる(作成順、人気順、マニュアルなど)
- プレイリストのサムネイルを変更する
- 公開レベルを指定できる(公開/検索対象外/プライベート)
- 過去に視聴した動画の傾向から"ミックスリスト"を作成しホーム画面に表示
Product Value Proposition(勝手に想定)
- User Job: 興味がある動画だけを続けて観る
- Pain: 動画のPick Up, 再生を毎回行うのが面倒
- Gain: プレイリスト作成の手間削減
- Solution: 動画プレイリストの作成と自動再生
- Pain Reliever: 自動再生
- Gain Creator: 前回保存したプレイリスト自動的にタグ付け
Product固有のKPI(勝手に想定)
- Playlist作成数
- Playlist再生数
- Active Playlist数
改善策(勝手に提案)
登録するチャンネル数が多数に及んでくるとチャネル別の新着動画を確認することが面倒になり、Top Pageのおすすめ動画もテーマ別にまとまって欲しくなります。これはプレイリストに自動的に動画を追加する機能ができてくれば解決する問題です。TwitterでいうとFollowが一定数を超えた時点でTimelineを追うこと、個別のFolloweeを全て追うことが難しくなるため、Listで管理して必要に応じて効率的にキャッチアップするのと同じことです。 * 削除された動画/非公開になった動画は自動的にリストから外す * あるテーマ/条件に合致した動画を自動で追加できるようにする * リストからの削除を長めの横スワイプ一回でできるようにする * 削除された動画/非公開になった動画のタイトルを再生不可な状態で確認できるようにする * 単体の動画だけではなく再生リストそのものを共有できるようにする