Product Note: Audible
Product Note第2弾はAudibleです。AudibleはAmazonの提供するオーディオブックサービスで、集中して本を読む時間がなかなか取れないという方でも、通勤中などに「ながら視聴できる」ということがメリットです。最近はAir Pods Proなど完全ワイヤレスのイヤホンでノイズキャンセリング機能がついているものが出てきているので、電車の中などある程度騒音がある環境でも十分に内容を理解することができるため、さらに利便性が増しています。
Productの特徴
Audibleは特に派手な機能はなく、非常にストレートで単純なオーディオブックです。課金形態は基本的にSubscriptionになっており、月額1,500円を支払って毎月1コイン=1冊オーディオブックを購入できるという内容になっています。その他にも追加で欲しいオーディオブックは単品で購入することが可能です。なおSubscriptionを退会してもそれまでに購入したコンテンツが消えてしまうわけではなく、引き続き視聴が可能です。オーディオブックは著作権者がこの形態で販売することを選択し、音声面での制作を行う必要があるためコンテンツ数が限られており、物理的な書籍、電子書籍で良いと思ったコンテンツが必ずしもオーディオブックになっているわけではありません。2021/9/3現在のコンテンツ数はジャンル別に下記の通りとなっており、小説や自己啓発などのコンテンツに偏りが見られます。これはオーディオブックの特性上詳細かつ網羅的なコンテンツを頭に留めておく目的でのINPUTにはあまり向いておらず、Storyを持ったもの、かつ台詞がある程度挟まれるものの方が音声であることのメリットを享受しやすいからでしょう。
- ビジネス: 31,666
- 自己啓発・人間関係・子育て: 57,595
- 資産・金融: 15,786
- 政治学・社会科学: 37,710
- 文学・フィクション: 62,581
- ミステリー・スリラー・サスペンス: 61,301
- SF・ファンタジー: 58,277
- エンターテイメント・アート: 13,848
- ライトノベル: 1,217
- 絵本・児童書: 51,329
- 歴史: 25,664
- 教育・学習: 21,109
- 洋書: 8,000件以上
主要機能一覧
- 購入したオーディオブックのダウンロード⇨視聴
- 視聴し終わったDLデータの削除
- お気に入り、リスト(コレクション)管理
- 目次に沿った再生箇所のジャンプ
Product Value Proposition(勝手に想定)
- User Job: 書籍から情報を得る
- Pain: 書籍を集中して読む時間が確保できない
- Gain: コンテンツに感情移入したい
- Solution: プロによる書籍の朗読コンテンツ
- Pain Reliever: 音声コンテンツであることで視聴が可能になる
- Gain Creator: プロによるハイクオリティな朗読
Product固有のKPI(勝手に想定)
- 試聴時間
- サンプル再生回数
- 購入するContentsを見つけるまでにかかる時間
競合Product(勝手に想定)
Audibleの競合はオーディオブックサービスというよりもユーザーの可処分時間をながら視聴という形で取り合っている音声コンテンツ全体と見るべきです。中でもYouTubeの台頭が目覚ましく、書籍の要約コンテンツもYouTube内で人気になっています。
改善策(勝手に提案)
込み入った内容の書籍はオーディオブック化しても内容を把握して頭に残しておくのが難しく、「細切れ時間のながら視聴」という需要にはYouTubeの要約コンテンツの方がFitします。オーディオブックが比較的強い+要約しにくコンテンツはストーリーが絡むもの(小説や児童書)なので、その領域でのコンテンツの増加は基本施策として、その他改善策は下記です。
- 消費者の発注に応じてプロがオンデマンドで朗読するマーケットプレイス機能:コンテンツ不足に対する補強、例えば児童書・絵本の読み上げなどは親からの需要が期待できる
- Youtubeなど他Mediaから書籍紹介動画 or 音声を投稿できるようにする:まずはコンテンツに対する認知・関心を最大化する
- Kindleの書籍に+¥500程度でオーディオブックを付ける:既に書籍で気に入り、複数回読んでいる読者の取り込み
- 書籍を章ごとにバラ売りする:音声コンテンツはながら試聴かつ細切れの時間で聞くケースが多いため
- 文章・台詞のマーキング&書き出し:読書時のマーキングと同様の機能